メスを持たない日には

外科医の、寄り道

Good morningとおはようございます

Port WashingtonからManhasset bay(マナセット湾)を望む

ゆっくりマスターズを観ながらブログを書くなんて、すごく贅沢な時間だ。思えば8年前に初期研修を終えてから、ひどい月では一日も休みがなかった。すごい体力ですね、と言われることも多いがその時は決まって「我々はサメと同じで休むことを知らないだけです。泳ぎ続けないと死んでしまうから。」と返していた。

アメリカに来て身分が「医師」から「研究者」に変わった。職業欄に「Doctor」ではなく「Researcher」と書くのはまだ馴染まないが、病棟から呼び出される心配もなく、平穏な週末を過ごせるのはすごくハッピーだ。

良く晴れた朝、散歩にでかけると沢山の人とすれ違う。「Good morning」と挨拶を交わす。今までGood morningという言葉について深く考えたことなどなかったが、「おはようございます」とは少し趣が異なって聞こえる。「Good morning」と「おはようございます」は両者とも「共感」を含んでいるが、前者は「なんていい朝なんだ、お前もそう思うだろ?」という感じで後者は「こんなに早くから、お互いご苦労様ですね」という感じ。とにかく、冒頭の写真のような透き通る朝には「Good morning」が似合うのだ。

でも一つ疑問に思うのは、果たして彼らが雨がしとしと降る肌寒い朝でも「Good morning」と言うのかどうかということ。まさか「Bad morning」とは言わないだろう。それとも彼らのことだから何か別の挨拶をして、そこからスモールトークでも始まるのだろうか。早く雨の朝を迎えたいなと、待ち遠しいのである。