メスを持たない日には

外科医の、寄り道

寄るアプローチ、曲がるドライバー

このところ2週間ほど更新が出来ず、そろそろ読者の皆様(2人)もお待ちかねと思われるので今週のPGAツアーを見ながら筆を進めたいと思う。

2週間ブログを開いていなかったからと言って、吾輩は何も寝込んでいたのではなく、淡々とゴルフ(と研究)中心の充実した初夏を過ごしていただけの話だ。
恋人とは1か月逢わなくても平気だが、1週間クラブを握らないと寂しくなる、そんな男でないとゴルフは務まらないのである。

さて、嬉しいことに週に一回のペースでラウンドが出来ており、
@西脇カントリー 46‐50の96
@西宮高原ゴルフ倶楽部 52-50の102
@京都大原パブリックコース 50-55の105
@関西クラシックゴルフ倶楽部 50-49の99
と、どれも所見のコースでAve=100.5と段々とアベレージ100切りにも近づき、
ゴルフをやっていて楽しい状態が続いている。

西脇カントリー以降、自分から見ても明らかにゴルフの内容が変化しているのが分かる。ゴルフの良いところは自分のプレーがことごとく説明可能な点だ。エラーがあればきちんと結果に反映される、そんなスポーツなのだ。

私の師匠であるT氏は浜松の病院に勤める看護師であり、ゴルフが恋人のような男なのだがラウンドの時の雑談で「練習の時は200球、アプローチだけの練習をしている。グリーン周りは絶対に負けません。」と豪語していたのだ。
私は自然科学(とゴルフ)に身を捧げる者として世の中に「絶対」などというものが存在してはいけないと固く信じているので、「ぜったいに絶対は存在しない」ということを証明するために、まずはグリーン周りで彼に打ち勝ってやろうと密かに心に決めたのである。
そのためにある計画を立てた。作戦名は「アプローチ100球計画」だ。何とも単純明快な作戦名である。もっと「ブラッドストーン作戦」とか「オペレーション・マキャベリズム」とかカッコいい名前にすればよかった。まあいい。暑いから200球は無理にせよ、1回の練習で100球はアプローチを練習しようという決心である。
そして目下のところ、この作戦は絶対的に成功を収めている。
というのも、明らかにチャックリやトップが減ったのである。ラフからの砲台グリーン攻略にしても、今まではフェースに乗るけどショートしてグリーンに乗らずという、この世で50番目くらいに悔しいショットが数回はあったのが先述のラウンドでは合計数回しかない。
ゴルフにおいて試行が錯誤する前に成功することは珍しいので、とてつもなく嬉しい成果である。

しかし、しかしだ。忘れていた。ゴルフは甘くないということを。
曲がるはずのなかったドライバーが、曲がり出したのだ….